観覧
向上心のないやつは馬鹿だ。 「こころ」のKの台詞。あれは本当だ。 なんで自分は日本画の授業を選択しなかったんだろう? それは多分、日本画を取ると空き時間ができたうえ帰りが遅くなる はやく帰りたいがゆえに選択しなかった、とか、そんな理由だ。 馬鹿…
同じ主題を繰り返し繰り返し違う手法で描く感じが 作品のタッチとはかけ離れてマティスにたいして粘着質なイメージを抱いた。 1920年代から50年代までの作品が並んでいるのだけども 時系列に並べてなくて しかも時代時代で作風に流れがあるわけでなく 始終多…
目線、眼の高さを計算しつくされた素晴らしい展覧会であった。 九龍城砦の展示スペースがとても旨い見せ方だった。 建築の黙示録の写真を、本ではなくて実際のプリントで観られたのは当然ながら嬉しかったし、アンコールワットやベルリンの美術館島のカラー…
女性客の方が多い気がしたのは気のせいか? あまりにも有名な、ハシゴを登って虫眼鏡で観る『YES』。これは残念ながら実際に登って見たりはできなかったけれども『YES』というのはいい言葉だなと改めて思う。全てを肯定する言葉。 製作初期の、いわばネタ帖…
波紋。 イイ展覧会−私にとっての−イイ展覧会とは、観てる間にも、すぐさま絵筆を執りたい気持ちにさせてくれる展覧会なのです。 そういう面でも、それ以上の点でも本当に素晴らしい展覧会でした。今年上半期…たいした数の展覧会を観てるわけではないけれども…
芸術家、とくに画人というのはやはり気が狂ったところがないとダメだと思った。それは、奇行が目立つとかシュールな絵を描くとかそういうことではなくて、あくまで絵を観て感じる狂い加減なのです。 すっげえよ。應挙といえば有名なのが『幽霊画』ですが、そ…
草間彌生ほどの大家となれば、何をやってもオールオッケーなのだなということがよく分かりました。 草間先生の歌う自作曲映像が歌詞、歌声ともに壮絶です。倒れるかと思った。 鏡張りの暗い迷路の中に発光ダイオードがたくさんぶら下げてあるブースがドキド…
美術館ではなく森ビルなんですよ、ここは。という知人の言葉に思わずうなづく。 とにかくよくもまぁこれだけゴッタ煮で集めてブチ込んじゃったよなぁ〜という展覧会。一つのブースにギシギシと並んでるのとその量の多さに疲れます。 ここは金・土・日は24時…
私はどこから来たのか/そしてどこへ行くのかというサブタイトル。人形展に比べてガラガラの空間に落ち着く。 山口晃さんの絵師然とした絵が良い。時間なくてじっくり見られなかったのが非常に残念。 そして内海聖史という方の油絵が凄く良かった。色合いの綺…
値札がついて百貨店の画廊でやってるような人形展と違うのは、性器が丸出しであったり毛が生えていたり露わな肢体に露わなポーズの人形が多いということ。人形って作り手の欲望がストレートに剥き出しになってしまう表現だなぁというのが素直な感想。 裸でも…
グリュース・ゴット! イッテン回顧展といいつつも、生徒作品の数の方が群を抜いて多いのですが、思わず背筋伸びる、あらゆる基本が凝縮されているような展示でした。 鉛筆書きで濃淡を出す練習。正方形の平面構成、補色の関係・配色の関係・コントラスト。…
噂のハミコン展に行ってきましたよ。すっごい混んでてゲームなんか行列でとても遊べない。ただ観るだけ、と話を聞いていたので、期待半分で行って来たのですが、予想以上に満足できました。もうね、1200タイトルのファミコンソフトの箱を眺めてるだけで興奮…
筒描。つつがきって知ってましたか?わたしはよく知りませんでした。原理はローケツ染めと一緒でもち米を糊にしたものを塗った部分は染料が入り込まないのでそこだけ白地に残るという染色技法。その筒描の展示を観てきた。江戸時代のものが多く、そこに描か…
まず入って感動したのは彼の建築物ポジで埋め尽くされた小部屋。壁上部ではスライドが次々と映し出されているのですが、その何台ものスライド機がガシャガシャいう音が…非常に音楽的で良かったです。それ、ちっとも展示のポイントじゃないんでしょうけどね。…
幕末の浮世絵展。血とオバケと美人。エログロっすよ。 早稲田の演劇博物館所蔵だという、河鍋暁斎の芝居の幕が凄い。こんな幕引が本当の舞台で使われていたのでしょうか? HPを見ても解るように、出品のリストに月岡芳年の名前があります。殆ど芳年目当てで…
普通の色付き模造紙に、風刺の利いたタッチの展覧会。模造紙一枚約180,000円だというのだから驚く。 スーツ族撲滅運動とかそういうので、やる気ドリンクに毒を!っていうのとか、色々色々笑ったけど…なにより、一番笑ったのは、ギャラリーの真ん中に筆洗いと…
恥ずかしながら、彫刻家というイメージしかなかったイサム・ノグチですが、今回の展示は氏の考案した提灯風のランプ。 真っ白い和紙張りのシンプルなものばかりですが、独特の造形は存在感があった。欧米人のイメージする「和」っぽさ。逆輸入されたものって…
1Fの展示は殆どがパネルの小さい写真と文字で、全部読もうとするには大変根性がいる。パネルの前に沢山人だかりが出来ていたので、ちびっ子の私には殆ど人の頭で読めず。分け入って読む気もおきず。 B2Fの展示ではサグラダファミリアの円柱実寸模型など。あ…
数日前観覧。 オバちゃんはきっと観光地としての京都が好き。ということで年齢層高めの展示だった。襖絵なんて…正直あんまり興味なかったんだけど、本来部屋を仕切るものである襖や屏風に絵を描いちゃう感覚ってスゲエなぁと改めて思った。 故事を元にした物…
初めての平成中村座での歌舞伎見物。浅草寺裏に作られた小屋は外側は巨大なテントのよう。中に入るとちゃんと芝居小屋っぽくなっていた。2階の2列目でしかも花道の上なんで…全く期待してなかったのですが、とても観易かった。舞台も花道も物凄く近く感じる。…
初期から現在に至る大規模回顧展。順路的には最新作から60年代の初期作品まで遡って観ていくようになっていた。個人的趣味では'74年あたりのモノクローム作品に強く魅かれる。廃墟や路地裏や漏水する地下道のような、都市の裏側のようなモチーフばかりをブレ…
唐十郎や新宿梁山泊でこの日記にいらっしゃる方が多いので先に補足しておくと…10/25(土)14:00より、展示会場にて唐十郎と合田佐和子の講演があるそうです!テーマ『花と嵐』。展示は本日観て来たのですが、もう一度行っちゃうかも…。 ハイ。余りにも時間が…
10月4日に観てきた。凄く良かった。 1940年代のものはとても色調が暗い、モチーフも暗い。50年代ヨーロッパ留学を機にガラッと色調が変わる。 どうしても同じ色ばかり使って絵を描いてしまい、セットの絵の具で全く減らない色があるような自分には、こういう…
3Fの展示室にて開催中。都民の日で無料ってことで、日曜に行った時にこれは観られなかったので、また行ってきた。初めて観る写真でしたが、ファッション写真で活躍していたというのだから一度くらいは目にしたこともあったろう。 ネガの縁んとこも焼き付けて…
『幸福論』の半券で観られました。うう〜。面白い。幻灯機とか影絵とか江戸とか好きなら是非是非。 minim++(近森基+久納鏡子)というユニットと筧康明の作品「at」が凄く楽しかった。子供もキャーキャー。東京の俯瞰写真図マットが足元に敷いてあって、上を…
小林敏弘、蜷川実花、三田村光土里。3人の作家にとっての「しあわせ」の作品展。正立方体の段ボールが積み上げられてブースを作っている設営は中々面白かった。段ボールなんか使うと安っぽくなるはずだけど、あんまりそういう印象も受けず。三田村光土里の…
なんのかんの言っても、私はやはり空母のようなフォーラムの設計が大好きであります。 全ての展示標本は、献体によって作られたもの。つまり本物なので、観る前は「グロイかなあ?」とか「気持ち悪くなったらどうしよう?」とか危惧していたのですが、わりと…
いただきもののチケットで、さくっと。 昔好きだったラインの印象派作家は殆どピンと来ない。ヴラマンクの静物ヨシ。あと雪景色の絵が描きたくなった。描いたこと無いので。 にしても、ナンダネ、大丸東京の10階とか凄い廃墟ぶり。鉄道会館だとか「高知」…
http://puddles.itodenwa.com/2003/ 日本橋の旧小学校校舎を利用しての展示ということで、殆ど「校舎」目当てで行ってきた。3時間くらい観る予定でいたのだけれども、どうゆっくり観ても1時間コースだった。ゴメンナサイ。多分、なんのパフォーマンスもやっ…
押井守監修の映像作品『東京スキャナー』は非常にヤバイと思いました。東京上空を多分セスナから撮影していて、時折ピンポイントで地上にポイントを定めます。浅草寺だったり、車だったり、はたまた井の頭公園のボートに乗るカップルだったり…。そのフォーカ…