ヨハネス・イッテン-造形芸術への道@東京国立近代美術館

グリュース・ゴット!
イッテン回顧展といいつつも、生徒作品の数の方が群を抜いて多いのですが、思わず背筋伸びる、あらゆる基本が凝縮されているような展示でした。
鉛筆書きで濃淡を出す練習。正方形の平面構成、補色の関係・配色の関係・コントラスト。あーあー、やったやった、懐かしいなぁと誰もが美術の授業を思い出すようなバウハウスやシューレイッテンの生徒作品たち。
粗悪な紙の上に塗られた鮮やかなオレンジ。グレーの上に重ねたピンク。
あまりにも偏執狂的で思わず嬉しくなる細かな細かなテクスチャー作品。これまた偏執狂的なスクエアな構成、かと思えば自由奔放な曲線、そして墨絵の世界。
黒地に金色のイチョウのテキスタイル。マッチ棒をモチーフにしたジャガード織。帯にしたらとても素敵かもしれない。
狙いどおり。観た後に絵具箱を引っ張り出して手を動かしたくなる展示でありました。


にしてもアレだ。
今度から近美の企画展は常設を観た後に観ることにしよう。
企画を観ている間も、この後に3フロア分の常設が待ち構えてると思うとどうにもソワソワして落ち着かないのです。別に無理して観なくても良いんだけど、やっぱり観たいのです、あそこの常設。何回も行ってるんだけど好きなのです、あそこの常設展示が。
今日はなんと嬉しい偶然。写真室で植田正治のミニ企画がやっていて鳥肌が立った。砂丘の写真家。妻のいる砂丘風景という写真が凄く良かった。
早く行ってみたいなぁ。植田正治写真美術館…。
あとは松本竣介の裸婦作品なんかも出てた。珍しいかも。