『宮本隆司写真展』@世田谷美術館

目線、眼の高さを計算しつくされた素晴らしい展覧会であった。
九龍城砦の展示スペースがとても旨い見せ方だった。
建築の黙示録の写真を、本ではなくて実際のプリントで観られたのは当然ながら嬉しかったし、アンコールワットやベルリンの美術館島のカラー作品も新鮮だったし、ピンホールハウスの神様の目線ともいえる作品も良かった。どれも本当に素晴らしく良かった。
しかし、なんといっても強烈な印象を残してしまったのは、やっぱり神戸の震災の写真。壁一面を覆う、布に焼き付けた震災の風景は、何の言葉も浮かんでこなかった。