合田佐和子展『残像』渋谷区松涛美術館

唐十郎新宿梁山泊でこの日記にいらっしゃる方が多いので先に補足しておくと…10/25(土)14:00より、展示会場にて唐十郎と合田佐和子の講演があるそうです!テーマ『花と嵐』。展示は本日観て来たのですが、もう一度行っちゃうかも…。



ハイ。余りにも時間が手持ち無沙汰であったため、松涛まで行ってきました。いやぁ…満足。面白かった、というか良かった。
60年代の廃品を利用したようなオブジェ。70年代の写真から起した人物油彩画。状況劇場等の舞台美術作品、ポスター。写真作品。眼への固執作品などなどなど…現在に至るまでの作品がこんな規模で観られるとは思いませんでした。私事では、確か十年程前に初めて目にした合田さんの作品はアップリンクのチラシかなんかで…それは勿論「眼」であったので、そのイメージはずーっと強烈に残っていたのでした。今日、そのチラシに掲載されていた作品を生で観て「嗚呼コレだよコレ」と、すっかり年寄りのような目線になってしまいました。
2000年前後の作品は、パステル調の色で描かれたリアリスティックな薔薇や、ディートリッヒなどの女性が多く展示されています。これを観て、日展とかでオバちゃんが描いてるようなものとどう違うのか?とか疑問に思ってはいけません。薔薇は薔薇でも渦を巻く花弁の中心部だけ描いたり、ディートリッヒの眼だけとか口だけをただひたすら細密に描いたり…。眼だけの作品が9点並んでる様は幻惑的。
本の装丁とか印刷物で目にしていた作品群は、写真?若しくは80年代にあったようなエアブラシで描かれたようなものと錯覚してしまってたのだけど、やっぱりそれらは紛れも無く油画であり…。間近で観ることで筆跡を確認して安心したかったのかもしれないなぁ私は、と思ったのでありました。