書物

ごちそうさまが、ききたくて。―家族の好きないつものごはん140選作者: 栗原はるみ出版社/メーカー: 文化出版局発売日: 1992/11メディア: 単行本購入: 6人 クリック: 91回この商品を含むブログ (110件) を見る 6年も自炊してるもんで、自分の食生活スタイルが…

 エマ8巻とか

日記サイトなどをやっていて便利だなあと思うのは ログあるかぎり数年前のいついつに何をしただとか何を聞いていただとか何を読んだだとかがすぐに分かることだ。 最近記憶力がどんどん薄れていってるので尚更。 で、現状インターネット網の中に残されている…

衛慧みたいにクレイジー作者: 衛慧,泉京鹿出版社/メーカー: 講談社発売日: 2004/10/08メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 2回この商品を含むブログ (6件) を見る 上海ベイビーよりもこっちの方が好きだったりします。日本語訳が非常にポエティックで、翻訳…

山崎豊子『白い巨塔』 読了。大長編を読むのは楽しい。読んでる間は密度の濃い時間だのであんまり現実と向き合わなくていいからよかった。 財前センセイの義父のビジュアル表現がいつも「禿頭をヌルリと光らせ」だったり里美先生はいっつも「油気のない髪」…

 本棚を置ける暮らし、ああまた生活のことばかり考える

図書館で沢山の人が予約している新刊、ベストセラー的なものをわたしもまた予約しているので、半年遅れくらいで新刊を読むことが多い。最近立て続けにそういったものを読む機会を得て嬉しいかぎりだが、借りてすませる、ということは非常によくない気がして…

瀬尾まいこ『強運の持ち主』 瀬尾さんの作品をこれで全部読んでしまった。生きてる作家でこんなことしたの初めてだ… 「人とかかわることが嫌でなんとなく占い師を始めた女性が色々な人と関わる事で云々かんぬん」というような至ってシンプルな話なのだけども…

恩田陸『夜のピクニック』 文庫化されたので文庫買って再読。 単行本は躊躇するが文庫本だったら邪魔にならないと思って買うけど、結局文庫が床を占拠するのはどうだ?一昼夜をかけて歩く学校行事での出来事を描いた切ない物語だ。 私には訪れなかった高校生…

瀬尾まいこ『卵の緒』 現存する作家の作品を読むときに思うことのひとつとして、自分と近いか遠いかってことがあって。もちろん立場だとか生活レベルとかそういうんじゃなく。イメージの世界だったらどんな荒野に立ってるかっていうような。余りに抽象的な感…

 夏になると条件反射で本を沢山読む。学生時代からだいぶたつけど。

金子光晴『ねむれ巴里』 何事をするにも「遅すぎた」とは私は思いたくないんだけども この本っていうか金子光晴は少なくとも20代に読むべきだったと深く後悔した。 これを読んでいたらたぶん私はあの1990年代末期の頃に巴里に行って そしてそこで「クソッ…

『人のセックスを笑うな』山崎ナオコーラISBN:4309016847エッセイを読んでいて気が合いそうだとたいてい小説も読むことにしている。 朝日新聞で連載中の彼女のエッセイ『指先からソーダ』を読んでいると ひどく共感したり、ハッとするほど綺麗な言い回しがあ…

『にほんの建築家 伊東豊雄』 先日の夜これを読んでいたら非常に興奮して眠れなくなってしまった。 建築本は多々あるけれども 第三者が書いたものの方が断然好きだ。 そしてこれは仕事もろくに無かった若かりし頃のバックグラウンドの話とか 所員たちの小さ…

 最近最も感動したこと。

光の教会―安藤忠雄の現場 平松 剛 (著)(ISBN:4874606962) あの有名な、茨木の教会が竣工されるまでのノンフィクション。 限られた予算内、工期内で立てなければならない。 それはどの物件でも当たり前のことなのだけど 安藤建築のコンクリでもとめられている…

 前略あなたへ。

『黒い時計の旅』スティーヴ・エリクソン(ISBN:4560071500) この本は、かつて福武書店から刊行されていて 文庫にまでなっていたものの 福武書店じたいがあんなことになってしまったので 不運にも絶版の憂き目にあっていた本です。 20世紀最大のパラレル小説…

 鉄と書いてクロガネと読むことをマジンガーZは教えてくれた。

今の仕事に転職するまでは、新宿駅で乗換えをしないといけなかったので 乗り換えの度に本屋行ったりCD屋行ったりってのがあったのだけど 今の職場になってからは乗り換えなしの20分になったので 寄り道(=本屋、CD屋)しなくなって久しい。 今では調べ物の…

 酔いどれ感想文

可能性のない相手を好きでいることの功罪。 なんでこうも、可能性のない相手ばっかり好きになるのだろう?と冷静に考えてみると それは結局は責任を負わない姿勢であるのか ということに行き着いて罪悪感を感じる。 好かれている自覚を持つということは非常…

姫野カオルコ『ツ、イ、ラ、ク』 地方の中学生と中学教師との恋愛?性愛?肉欲?否、愛欲。 と書くと陳腐に聞える。 でも小学校時代から始まるこの本の その幼年期の濃度にクラクラした。 あと、どこでもない地方の、わたしの故郷にも変換可能な地方の とてつも…

絲山 秋子『海の仙人』(ISBN:4104669016) やられちまった! 具合悪で布団に包まって読んでいたら枕を濡らした。 エピソードや結末ではなくて なんとなくこの人の他の作品にも全体に流れているような 絶対的な孤独感みたいのに私は心をつかまれっぱなしで 有…

阿部和重『ニッポニア・ニッポン』 変な夢ばかり見てどうにも辛く。連休中だというのに早朝起きてしまったのでコレを読んだら更に悪い夢を観た。ブラックユーモアとある人は称したけれども、この彼の自意識と何の根拠もなく歪んだプライドは笑うに笑えない。

中井英夫『虚無への供物』(ISBN:4061360043) 何度目かにあたる再読なんだけども 序章だけでお腹一杯のゴティックな文体。嗚呼。やっぱ好きだよ中井さん。 ↓虚無への供物のプロトタイプがちょっとだけ掲載されるらしいんで それを見る前にちょっと再読してお…

犬川柳〜ニッポンの犬の気持ち(ISBN:477780092X) こんな本を買ってしまった。 柴犬が死んで一月以上たった。そこに居ないことを写真で代用する。 でもどの写真の子も無骨でオカシイ。 柴特有のクルリと巻いた尻尾のおかげでむき出しになった肛門に笑う。泣き…

中野シズカ『刺星』(ISBN:4883791602) スッゲエよ…久々マンガ読んで、その技法に興奮したよ。 どこもかしこも驚くほどのスクリーントーン。 線というより面で構成されていて その構図とかが恐ろしく旨い。 もちろんトーン技法もヒトには真似できない感じ。 …

いとうせいこう『解体屋外伝』 昨晩から再読を始めて、朝の通勤で読んでいたら電車を乗り過ごしそうになった。 洗脳と洗脳外しと再構築の話。 全ては脳の深いところの話。 直接的な暴力描写もあるのだけれども 深層心理への暴力的なことが脆弱な己には痛くて…

 なんか眠れなくなっちゃってさ。月曜朝三時までの読書。

北村薫『覆面作家の愛の歌』(ISBN:404343202X) 高野文子の挿画に魅かれて買ったんですけども、文章の余韻がとても素敵だなと思いました。あー、でも円紫さんのシリーズの方が好きだなぁ。 村上春樹『中国行きのスロウ・ボート』(ISBN:412202840X) 再読。「午…

 ぼくは無頼じゃないけれど

檀一雄『火宅の人』(ISBN:4101064032)(ISBN:4101064040) 週末、何をするでもなく誰に会うでもなく布団に仰臥して読みふけっていた。 その昔、国語教師が紹介してくれた本。 15年越しでやっと読んだ本。 およそ、その15年前くらいの最も多感だったころ 無頼派…

山口瞳『新東京百景』(ISBN:410322634X) 書き手であり呑み手として、やっぱり気になる存在であるのは 吉田健一と開高健と、そして山口瞳だ。 なかでも、山口氏は国立在住だったこともあり、多摩の匂いがするっていうのも手伝って一番庶民的な感じがして親し…

カポーティ『夜の樹』(ISBN:4102095055) いやぁー面白いワ。 図書館で借りてきてここ数日の通勤の友。 20分の電車の時間、その間、着く頃には物凄くのめり込んでいて乗り過ごしそうになる。旨い。 文庫の裏表紙には「お洒落で悲しい」とか書いてあるんだけど…

ポール・オースター『ムーン・パレス』(ISBN:4105217038) 美容院は恐ろしく時間がかかりそうだったので、読む本を探していて、結局これを持っていった。しかも美容師が引くほどの分厚いハードカバー。3度目くらいの再読になります。 節目節目には読んでいる…

石井好子『巴里の空の下オムレツのにおいは流れる』(ISBN:4766000285) 暮しの手帖社より昭和38年に刊行のこのエッセイ集。現在41刷とかで…!、次の増刷分からは活版印刷からオフセット印刷に代わってしまうそうです。全国の活版印刷ファンの皆さま、購入され…

岡田史子作品集2『ピグマリオン』(ISBN:4870315610) 下北沢のヴィレッジバンガードに行ったら置いてあった。いつのまにか出ていた2巻。1巻の時もそうだったけども、これを読むのも相当に勇気と時間がいりそうだ。でも、邪道ながら著者のアトガキだけ読んだ…

いとうせいこう『ボタニカルライフ』(ISBN:4101250146) 文庫化された。 以前、ネットで読んでいた時には実家住まいで、私は立派な廃園の園丁であった。 そして文庫化されたこれを読む今は、ローズマリーとミニバラとスイートピーと多肉植物のみをベランダで…