巨匠たちの日本美術

開館20分前で既に大行列です。会期終了間際というのと、展示入れ替えで風神雷神が出た効果か。
入場してしまえば観覧に支障をきたすほどの混雑ではありませんでしたが
やっぱり光琳・宗達の風神雷神コーナーは混んでたな。
でもね、秋からは琳派の展覧会があるみたい。風神雷神、多分秋がありますよ。


名勝負だらけの巨匠対決の展覧会。比べるだけ無理があることもあるけど面白い企画展示だったと思います。
以下悶絶ジャッジメント。焼き物と木仏と何組かはジャッジしてません。できません。

  • 運慶vs快慶

快慶。学生の頃は運慶派だったんだけどなー。出品されていた地蔵菩薩だったら快慶。

雪舟。四季花鳥図屏風。
雪村の蝦蟇のオリエンタルな絵も良かったんだけど。

等伯。萩の屏風に惹かれます。このあたりから金箔が目立ちます。

宗達。琳派!素敵!

  • 応挙vs芦雪

琳派サイコウ!とか思ってる人なんでどうしても金箔に絵具に緑青が生えてるようなものにグッときてしまって
ここのブースに入ったしょっぱなが応挙で、画狂という言葉がピッタリのその作風でもあるし
虎の毛一本一本までもが金箔に映える『猛虎図屏風』にグラグラ来たんです。
しかし次の瞬間、芦雪の『虎図襖』には膝から下が震えてくるほどやられました。
荒唐無稽なタッチなのですが襖から出てくるみたいな虎の躍動感!食われる!とまで思った。
その虎を捕まえるには、どうぞ虎を襖から出してくださいませ…ってオレ一休?
この虎の襖の裏には水の中の魚を狙う猫が書かれているらしくって、それも観てみたい…
というわけでぶっちぎりの芦雪です。画面では伝わらないこの虎っぷり。
http://www.asahi.com/kokka/masterpiece/9.html

若冲。いわずもがな。『旭日鳳凰図』
子ども受けもイイみたいでグッズ売り場で「若冲若冲!」と親にせびる子どもなどを何人か見た。

写楽。
余談だけどこの対決での音声ガイドが秀逸。野沢那智羽佐間道夫ですよ?もーこりゃ名人芸だね。


そう。もうひとつの対決!と呼ばれる豪華声優陣による音声ガイド(500円)も勿論借りました。
凄まじいですよ。
でも、例えば事前に仕入れた情報で、宗達のところで「小林清志」って書いてあるから
「え?!次元の声で?宗達を????」とか一人で先走ってたんですが
ただ彼らが普通に作品紹介をしているだけで
私が思っていたような役で喋るのは前述の野沢那智歌麿羽佐間道夫=写楽だけでした。残念。