前川國男の胎内へ!そして歓喜の歌


「ディテールにも懲りなさい」
「は、はいセンセイ」と脳内で妄想トークを繰り広げる一夜。

ベートーヴェン交響曲九番合唱付きを聴きにいった。
前川國男設計の上野の文化会館に初入場。おぉぉぉ。
あの、生き物のような屋根の流線は内部にも引き継がれていて
さながら胎内、非常に暖かい印象を受ける。暖かくて落ち着く。
で、椅子の配色とかトイレの壁の色だとかディテールへのこだわりも強くて
あの大箱の建物だというのに大味な感じは全くしない。
来られて、よかった。
前川國男生誕100年の今年は、年始のステーションギャラリーの企画展示に始まり
小金井に移築された自邸や阿佐ヶ谷住宅など実際にも前川作品に触れ
そして締めくくりに来られてとてもよかった。
身を引き締める。


肝心の演奏は、初めてのクラシックコンサートということで寝るとばかり思っていたけど、引き込まれて集中して観て、聴いていたのであっと言う間だった。オペラとか声楽とか興味なかったんだけど、合唱の声の持つ力って凄いな、と改めて。
でも私はやっぱりやっぱりチェロの音が好きで、ウットリとチェロにゆだねる。
ラストに向かっていく発狂するかのような盛り上がりはやっぱりオカシイ、いや感動するんだけどね。
いいクリスマスです。