だから僕は風をあつめて風をあつめて。個人的日記の個人的思い出と感想。

細野晴臣&TOKYO SHYNESS@九段会館

長い映画や長い芝居や長いライブは好きじゃない。
パッとやってパッと終わるのが好き。
好きなものを観にいってるはずなのに、
終盤だれてきて「終わりの時間」を気にしたりする。
それは安に自分の集中力の問題だと思う。
ってずっと思っていた。
けれども、今日はずーっと「終わって欲しくない」って思って観ていた。
ぶっちゃけたことを言うとライブ観ててこんな風に思ったのって久しぶりだ。
細野さんしか好きじゃないんじゃないか、と思って愕然ともした。
多分、今の私だったらクレイマーという変なアメリカ人の公演か細野さん公演かってことになるんじゃないかな。
クレイマーというオッサンを生で観る可能性は低いけど
細野さんのライブを観る可能性というかチャンスもあんまり高くない。
運良く行けた今日のライブ。
今年の初秋の稲荷山公園でのライブに行けなかった自分への御褒美。

HOSONO HOUSEからの楽曲が殆どだとばっかり思っていたので
はっぴいえんどからの楽曲を予想以上にやってくれたことに感謝感激、感涙。
18歳の頃、熱狂的に「風をあつめて」ばっかり聴いていて
それこそカセットテープが伸びるくらい聴いていて
10年以上たって、この曲を作ったオヂサンが生で歌ってるのを目にする機会があるなんて
もー奇跡なんじゃないかってくらいで
涙で曇ってステージが見えませんでした、先生。
思い出すのは国分寺ほんやら洞でエビスビール呑みながら
「風をあつめて」がいかにスバラシイか語り合った10年前のこと。

「ろっかまいべいびい」で幕を開け
「はらいそ」で閉じた本編。
かつてワールドスタンダードが「LOTUS LOVE」をインストでカバーしてくれた時に
「おおお!」と大感激したもんだけど
今日は細野さんの歌入りの「LOTUS LOVE」も聴けたし
終わりの季節」も聴けたし
冬なのに「夏なんです」も聴けたし
「ももんが」も「恋は桃色」も。
公開リハーサルと称した60年代のブルース「ハイヒールスニーカー」も良かった、とても。
惜しむべくは
誰も誘わずに一人で行ってしまった為
終わった後に一杯呑んで「分かち合う」ことができなかったこと。
ムリクリにでも誰か連れて行くんだったなぁ。
というわけで勿論いま呑んでるさ。


オープニングアクトのKAMA AINAこと青柳拓次もとっても良かった。
この人はいったいぜんたいどういう方向に行ってしまうのか恐ろしくなるくらい良かった。
そしてとなりの人がイビキかいて居眠りするくらい、それくらい気持ちよかった。


細野さん、練習しすぎたあまり「声がガチャガチャになった」とおっしゃってましたが
CDで聴く昔の声よりも、今の声がより素敵。
MCもたたずまいも、何もかもがセクシーでそしてチャーミング。
マイ・生き神様。
余談だけど
細野さんはうちの死んだ婆さんに似てる気がしてならない。
気になりだすと止まらないくらい似ている。
ってことはなんとなく私にも似てるってこと?
そりゃぁ「はっぴいえんど」とか「ティンパンアレイ」とか「YMO」のメンバー全部並べたら一番系統が近いのって細野さんかなぁとも思ってしまった私の顔である。
お粗末。