坂を登りながら、考えた

阿修羅のごとく2で*1、未亡人の長女・加藤治子はたまに成人した息子が帰ってくると、自分では開けられなかった瓶のフタなんかを開けてもらう、そうすると、息子は「母さんは男を作ってないんだな」と安心するらしい、という描写がありました。本当はその母は料亭の主人と不倫をしているのですが…それはさておき、こんな些細な「瓶のフタが一人では開けられない」というところを描く点で、嗚呼やっぱり、向田邦子はちゃんと独りで暮らしてきた人なのだな…と、重い買い物袋をぶら下げて坂道を登りながら、改めて思う夕暮れ。
瓶のフタが開けられない時、高いところにあるものが取れない時、重い物を持つ時、飯が余った時、などなど、独りの不便さを痛感します。
といってもそういう時以外に余り不便さを感じていないこの現状もどうかと思われますが。慣れきってるのよ、孤独で、そんでもって社会性の無い人とばっかり遊ぶこの生活にさ。


やあやあ、クリスマスが近いね諸君。私が子供の頃はバブル絶頂だったので、クリスマスには何か*2しなきゃいけないんだと思ってたけど、いつのまにかそんな風潮も絶滅に等しい。
クリスマスソングは凄い好きです。

*1:勿論向田ドラマ版の方。映画は未見

*2:何かってナニだよ、ホラ。高級レストラン後高級ホテルスイートとか。