はじめに型ありき

土曜日は阿佐ヶ谷七夕、日曜日は東京湾花火大会に繰り出す予定の今週末。
先日、根津の平井屋で購入した下駄の出番である。
浴衣二連投では自分の中でツマラナイのでどちらかは夏着物を着ようと思って半襟をチクチク縫う。
この夏着物は母の叔母の形見分けでごそっと貰った着物のうちの一枚で素材が何なのかもワカラナイ。
ハギレで自作した半襟を合わせてみる。ちょっとサッカー生地っぽい、夏しか使えないような襟だったりするのでこの機会は貴重。
着物って四季折々で一瞬しか許されない合わせ方などがあるのがまた面白いなあ。


私は色んなことを独学で済ませ、適当に着てしまっているけれど
例えば半襟に関しても然り、で
二部式襦袢に自分の思うままに縫い付けてしまってるが
多分ちゃんとした着け方…っていうか針仕事の得手不得手もあるけど…だったらもっとビシっと決まるんだろうな。
着付けだって、かなり適当に着てしまっているんだけども
まずは基本をマスターした上で手を抜ける所を抜いていく、のと違って
最初っから手を抜いて始まってるので何か違う気がする。
ああ、そう、なんていうか、洒脱に着られないんだよね。
洒脱とか、かぶくってのは型を知ってる人がやるもんだ。


先日、夫の祖母の三回忌法要の席でのこと。
夫の叔母が、その仏さんである祖母、つまりその方にとってはお母さんから
みっちり色んな事を躾けられて
半襟のつけ方なんか凄い仕込まれたって話をしていて、それが何か凄く羨ましかった。
そういうの、今のご時勢ではファンタジーに近い話だから。
余談だけど、法事は大変にぎやかなものだった。
曾孫まで来ていて、その和気藹々として誰も悪人の居ない様は
私の親類からは考えられないなあーと思った。
私の親類には物凄く怖い&呑むとどうしょもない人がいる為かたいてい喧嘩が起こる。
それですっかり盆や正月の集いに若い孫たちは不参加って感じになって久しいのだった。
うちの婆様は可哀想だったな。