春分すぎて牡羊座に太陽


飯田橋の桜満開。ランニングコースの木蓮も、いつの間にか満開になっていて、春を知る。
木蓮がいつの間にか咲いていたってことよりも、私はあそこに木蓮があったことすら知らなかった。
木蓮、花木では一番好きなものなのに。
忙殺。忘我。いかんな。
植物と食物とあと嗅覚で季節を感じられない状況にあるのは妙に焦る。
そしてそれはただ漠然と自分に余裕がなくなっているだけでたいして忙しいわけでもないのであった。
渡欧する友人に先日会った。美術学校の入学式で「美術好きなの?」という入学動機を全否定されかねないわけのわからない質問をされて依頼の付き合いだが
この12年、数年会わなかったくせに思い立ったら急に会って、それでまた数年疎遠になる、という付き合い方だった。
でもきっと会っていない間の数年も同じような事を考えたりしていたんだろうなと思う。
境遇とかまるで違う友達だけども、多分何か根っこがおんなじで、そして距離感とかも近いのかもしれない。
そんな大切な友達が明日から数ヶ月だけども単身渡欧する。
これは中々できることじゃないな!というのはすっかり大人になってしまった今だからこそ思うことで
12年前の私だったら何だって出来ると思ってたし何処でだって一人だって暮らせると思っていた。
そう思わなくなった事。
それは私にとっては色んな大切なものやら幸福を抱えることでもある。
だけれども私は、自分の可能性を限定することだけはやめよう
余裕がないからって理由つけないで、多分それでも何か表現したいんだろ?自分。
と思う友達の旅立ち前夜。
旅立つ友へはなむけに、一人拙宅でベルギービールをあけます。ウエストマール・ダブル。濃いです。