8年越のファンレター

Hello Music
2000年、ある1曲の歌が、体中をかけめぐっていた。

その時点で発売から7年もたったその曲に、ある日出会ってしまった。
それは遅すぎる出会い。
人から『カセットテープ』で聴かせてもらっただけで、音源が自分の手元にはない。
そして全く何の知識も情報も無い中で私は必死だった。
2000年のインターネット界隈で必死に必死に情報を集め音源を手に入れる事に遁走した。実家に住んでいた頃の話だ。
そしてそれは、枯れ枝をナタで払いのけて進む旅人のようだった。
インターネットの中でも、実生活でも。
2000年、今以上に私はナニモノでもなく何も持ち得なかった。ほとんど収入もなかった。
履歴書を片手に荒野をさまよっていた。旅人だ。流浪だ流浪。
Hello Music Goodbye World
荒野にすっくと立って、ある音を探し続けていて
その音は一縷の光だったし、何か一歩前に踏み出すための原動力だった。今思うと。
電話のコール音、ノイズ、弦の音、そして酩酊したような彼の声
Hello Music Goodbye Worldと歌うその曲を手元に得ることで
今までいた狭量な世界と様々な出来事に別れを告げられる気がした。
Hello Music Goodbye World
世界が、反転をした。

Guilt Trip

Guilt Trip


勿論CDを買ったことでじゃない。その才気溢れる音楽を聴くことでじゃない。
結局はそれに向かって気持ちと身体が動き出したからだ。
kramer(クレイマー)
シミーディスクというレーベルのオーナーでもあり数々の名盤を世に排出したプロデューサーでもある彼の初ソロ作の中の曲。
熱望の年から8年がたち、あの頃のような思い入れを完全に切捨てて聴くことができるようになった。
それでも私の中で名曲であり続けることに変わりはない。
そんなクレイマーが来日をするという。有り得ない。我が目を疑った。
生で、ましてや日本で拝める日が来るなんて考えた事もなかった。
しかし本当に来日するらしい。
情報を教えてくださった方やインターネットが嘘をついているとも思えない。でも実感がわかず。
2008年2月。確かに来日スケジュールがあり、私はそこに会いに行くのだろう。
生きていると本当に色々なことがある。

"tiny tour japan 2008"
fri, 08 feb: super deluxe, tokyo
sat, 09 feb: sandinista, yamagata
sun, 10 feb: junk box, sendai
mon, 11 feb: van van v4, kanazawa
tue, 12 feb: junk box mini, niigata
wed, 13 feb: o-nest, tokyo
thu, 14 feb: alex, nagano
fri, 15 feb: blueforest, saitama
sat, 16 feb: highti, chiba
sun, 17 feb: rinky dinky studio, hachioji
mon, 18 feb: urbanguild, kyoto
tue, 19 feb: bears, osaka
wed, 20 feb: tokuzo, nagoya
thu, 21 feb: marz, tokyo


mike watt: bass
kramer: fuzz bass
samm bennett: drums for first eleven gigs
yuko araki: drums for last three gigs