富嶽百景と武蔵野の朝


あけましておめでとうございます。
愛すべきWEB上の顔も知らない皆様、本年も宜しくお願いいたします。
晦日から少し帰省
新しい恋人のデジタルカメラ、kodakV705・愛称ナナオを胸に、地元の風景を沢山撮った。
で、なんつーか、この前デジタルカメラで撮るというのはキャプチャーするみたいって言われて
それで私は胸のつっかえが取れて腑に落ちたんだけども
そーそーそーなの。デジカメで撮ってるのってなんとなく風景をキャプチャーしてるに過ぎなくて
それで、私は、地元の風景を懐かしくなってキャプチャするごとくパシャパシャやった。
産廃物とか工場とか送電線とか、なんか自分の構成物質を思い知った気がする。


地元では御犬様でも連れてないで歩くとさながら不審者で
だから困るんだよなぁーとか思いながら2時間くらいかけて散歩した。
荒涼たる年末の工業地帯を独り歩いて気分はさながら萩原朔太郎なの。


帰省しても本当にやることがないので
何時間も風呂につかりながら本の再読、とか。
地元散歩中に、冬空に素晴らしく美しく富士山が見えたのを契機に
『富嶽百景』に始まり、あの時期の私が一番好きな時代のDの作品を再読。
富士がくっきり見える土地で生活すること、ということ。
東京の私の暮らしでは、富士はなかなか見えない。
どちらが罪か。
富嶽百景を書いた頃のD、30歳。
30にしてあれを書いた。のか、そうかー…!
静かにもえたぎる新年となった。
やったれ。