宮本 隆司 Ryuji MIYAMOTO 「Palast パラスト」

中野刑務所とか、日比谷映画街の有楽座だとか、そのあたり
バブル期に撮影された廃墟にしても
有名な九龍城にしても、氏の写真はモノクロームの印象が強い。
でも、カラーのベルリン博物館島のくっきり感も、わたしは物凄く好きで。


今回の展示の被写体は旧東ドイツの共和国宮殿解体現場。
東京の廃墟も、九龍城も、ベルリンも。
わたしの印象は、さっきまで人が居た気配のする廃墟。
だけど、今回観た写真のどれもが「ひとっこひとり」居ない、
まったく生き物の気配がしない廃墟。
全体的に雨のイメージ。ぼんやりとけぶった遠景。鳥肌たつくらい美しい。


世田美のワークショップでご一緒したのから1年たつのね。
1年。わたしの1年を振り返って余りに非生産で悲しくなりました。