深夜に観た妄想。少女よ大人にならないで。

月曜深夜からヴィデオ映画を観る。『エレンディラ』。
ポルトガル語に英語の字幕という代物なので
まずは参考書としてガルシア・マルケスの原作本(ISBN:4480022775)を借りたのでこちらを読んでから観る。
アーラ不思議。言語を理解しているかのごとく映画が楽しめる。
それだけ、原作に忠実な映画だった、ということでしょう。
不注意で館を全焼させてしまった娘・エレンディラが
その損害の代償として、祖母に無理矢理娼婦に仕立てられる。というお話で…
この構図はイジワルな魔法使いと娘というようなラプンツェルなんかとまるで同じ。
ただ違うのは、そこにあからさまなエロが炸裂している点。
いわば大人の寓話。
とにかくエロティック。そしてロリータ!
砂漠にテントを張って、テントの中で客をとる娼婦。
この状況だけでやたらにエロい。
燃えてしまう館のインテリアだとか
テントの中の装飾だとかもエロくてキッチュ。そしてゴシック。
でも何がエロって…
エレンディラを演じたクラウディア・オハナという女優さんのエロいことエロいこと。
細い身体に長い手足に貧弱な胸に漆黒の髪。
途中、修道院に入って髪の毛をベリーショートにするあたりも異様に可愛い。エロ可愛い。小鹿みたい。
その髪の毛が伸びて、へんなオバサンパーマみたいになるくだりや
段々と胸が成長して変に成熟していく過程に
酷くガッカリしながら観てた自分に気付いてちょっと焦った次第。


生娘だから300ペソ頂くよ!
なんて、最初に相手をさせた雑貨屋の店主かなんかに孫の値段をふっかける祖母さん。
これもまた素晴らしくヨシ。



酷く陰惨な話なはずだけども
そんなにヘビーに思えなかったのが不思議でたまらない。
祖母さんの強烈ラテン顔や、砂漠の風景、色味…
やっぱり乾いてるからかしらね?
ウェットなわたくしでも楽しめる映画でした。