道楽者のこと。

雨が降っていました。
銀松に林家木久蔵みっきーとやらを観に行って、そしてウエストで珈琲を何杯も飲んで読書に勤しもう、とか思っていたのですが…雨が降っていたのです。雨の音を聴きながら眠るのが好きです。ほぼ一日中、寝て過ごしました。



叔母に、恐ろしくエロティックな長襦袢を頂く。朱色に花鳥風月やらの柄とか入ってるようなやつだ。勿論正絹。大昔のアンティーク襦袢だけども、昔の生地って凄く良い。着ててラク。絹ずれの音が心地よい、そしてエロい。正にこれこそ、コトのあとに情夫に着せたい襦袢ですよ!着せてー!殿ご乱心ですよ!妄想暴走列車!
とか、こんなことばっかり書いてるのでこんな言葉で引っかかるんだろうな。何が知りたかったのか?ちょっと笑わせてもらったけどもね。


にしても。襦袢ってチラリとしか見えないものなのに、そこに凝るのってやはり凄いと思う。
十年ほど前に死んだ爺様は、いつもいつも凝った襦袢や帯をしめていた。思えば物凄くお洒落な人だった。
華道の先生をしていたこともあって、線が細く変に色気があった。そして切れ者だった。
子供心に指先が綺麗だとずっと思っていた。祖父がパチンパチンと鋏で花を切ってる指先を、ボケーっと体育座りをしながら観てるのが好きだった。
とても好きだったが恐れ多くて近づけなかった。そしてあっけなく死んだ。
最近思うのは、自分はグランドファザコンじゃなかろうかということだ。爺様から派生してるフェティッシュな事柄が多いような気がする。今更気付くのもなんだけども。
先日、沢山の華道のお弟子さん女子に囲まれて写ってる祖父の写真を観て、ちょっとゾクっとした。
残念ながら、一族で祖父の血を引いてるようなのは居ないようだ。あの色気を少しでも引いてたらなぁ。