楽園はしりがき

四国の瀬戸内海側を強行に旅してきた。
3日間恐ろしく晴天に恵まれて
東京に帰ってきた途端に向こうにはまた台風。
晴れ女でゴメンなさいという気になる。
当初の目的は丸亀市にある猪熊弦一郎現代美術館でのやなぎみわの個展。
新作が物凄く良かった。
このまま映像よりになってしまうのかなぁ…と
数年前の資生堂ギャラリーの時はそれが残念にも思えていたのだけど
今回の新作の映像はかなり好み。
新作の寓話シリーズも物凄く好みでありました。
http://web.infoweb.ne.jp/MIMOCA/


丸亀から琴平に移動して金毘羅神宮参りをした。
こんぴら温泉泊。
翌朝高松移動。
高松からフェリーにのって直島へ。
背景の株式会社が見え隠れするようなのって
どうしても嫌悪感を抱いてしまうのだけど
それを打ち消すくらい直島そのものが素晴らしかった。
古い町並みもいい、見渡す瀬戸内もいい、風もいい、早咲きの萩もいい
古い民家再生の『家プロジェクト』もいいし
空間を贅沢に使ったベネッセハウスの館内展示も勿論いい。*1
安藤忠雄ならではの、光のもたらす効果がとてもいい。


新しくできたばかりの地中美術館がなによりいい。
2千円もとられて、入館料にしては高いなと思うけども
好きな人には決して高くない入館料だと思われる。
空間の美しさ。
鋭角な一点透視パースの洪水。たまんないよ。
コンクリートの材質から床材、自動ドアの枠に使われてる建材とか
あらゆる材質にまでコダワリを感じて嬉しくなってしまう。*2
勿論、展示された作品も素晴らしく素敵。
ジェームス・タレルの、スクリーンの中に入り込んでいくような作品には鳥肌がたつ。
一点透視、これにつきる。

*1:屋外に展示された定点観測的な写真作品が良かった。

*2:入場の時に渡されるパンフレットには材質がすべて表記されています。