恩田陸『ロミオとロミオは永遠に』(ISBN:4152084375)
恩田陸って読んだこともなく、六番目の小夜子のイメージしかなかったんですが…うら若い友人に薦められて読んでる途中。
いやはや、面白いです。
サブカルチャーが排斥されて、地球には日本人だけが残る近未来。80〜90年代のサブカルチャーの残骸が作中のそこかしこにオマージュとして出てきてニヤニヤできます。
主人公の名前がアキラだとか、大東京学園という舞台設定だとか、それだけで、もう。ねえ。
サブカルが排斥されてるとはいえ、唯一サブカルが黙認された世界が大東京学園の地下にあって、それは東京アンダーグラウンド略してアングラと呼ばれているのですが、そこで繰り広げられ崇められる文化や風俗がまた面白い。しかもそこは元はヤエスという地下街だった、という設定に納得す。
ここ数年の八重洲地下街のなんとなく閑散としたヤバさ&ワクワク感を現実に私は感じていて、時折変なものを扱うショップがあったりもするので、なんとなくあと十年もしたらここは中野ブロードウェイみたいな変なエリアになるんじゃないかな?そうしたら面白いな、とかよく妄想をしている。東京駅大丸デパートもマニアック展開が面白すぎ。
新幹線品川開通とか都市計画そのものもどんどん東京の西側に移るわけですから、そっちはそっちに任せておいて、八重洲独自展開したら凄く面白いのにな。さしあたって進駐軍相手のバーみたいのやると良いと思う。
話それましたが、初恩田陸は思った以上に面白い、ということで。